【MSI】X570 UNIFYのBIOSを更新した話[AGESA 1.2.0.6]

【自作PC】

今回は、MSI製Ryzen用マザーボード【X570 UNIFY】のBIOSを更新したお話です。

2019年の11月に販売されたこの製品ですが、今日に至るまでBIOSが更新され続けています。

その更新内容には、新CPUへの対応やPBOなどの機能追加、安定性の向上などが挙げられます。

ショウT
ショウT

BIOSが[ZEN3対応→PBOの実装→PBO2へ進化]といった具合に、新機能の追加がされていった時期は大変ワクワクしました。

今回の更新は、[AGESA 1.2.0.5]から[AGESA 1.2.0.6]へのバージョンアップです。

元のバージョンは、一部の環境でCPUの動作クロックが低下する可能性があるようなので、ベンチマークにてその確認もざっくり行いました。

【MSI】X570 UNIFYのBIOSを更新した話[AGESA 1.2.0.6]

Ryzen用マザーボードのBIOS更新について

AGESAとは

AGESAとは、BIOSの一部として組み込まれている、AMD製CPU用のファームウェアのことを指します。このAGESAは主に、CPU・チップセット・メモリの挙動に関係しているようです。

AMDがAGESAを調整し、それを各マザーボードメーカーが自社製品のBIOSに組み込み、ユーザーへリリースしています。そのため、AGESAのバージョンを上げるためには、BIOSの更新が必要です。

なお、BIOSは基本的に、安定動作しているのであれば更新は非推奨ですので、ご留意ください。

余談にはなりますが、ZEN2以降で私が覚えている範疇では、下記の項目がAGESAの更新によって追加及び調整されました。

AGESAの更新で対応されたもの

不調だった?[AGESA 1.2.0.5]

今まで私が利用していた[AGESA 1.2.0.5]のバージョンには、「CPUの動作クロックが最大100MHz低下する」といった不具合があったようです。

ベータ版BIOSの中には、パフォーマンスが低下し、かえって安定性が悪化してしまうものもあるようですね…

私の環境では、参考記事で紹介されている「WHEA-19エラーの増加」や「FCLKが低くなってしまう」といった、判別しやすい不具合は生じていませんでした。ただ、動作クロックの低下については、BIOSを更新して、ほかのAGESAバージョンと比較を行わないと、なんとも言えません。

そんな折、Ryzen 7 5800X3Dに対応した[AGESA 1.2.0.6]の新BIOSがリリースされていましたので、こちらを試してみることにしました。

[AGESA 1.2.0.6C]の更新内容
  • Security Patch for Raven Ridge / Picasso APU.
  • Support Vermeer-X CPU (Ryzen 7 5800X3D).
  • Performance Improvements.

ベンチマーク比較

構成

今回、検証を行うPC環境は下記のとおりです。

CPURyzen 5950X
CoolerNH-D15 chromax.black
M/BMEG X570 UNIFY
RAMKD4AGU880-36A180U
(16GB x2)
GPURTX 3080 Ti SUPRIM X 12G
SSDCSSD-M2B1TPG3VNF (1TB)
Samsung 980 (1TB)
電源LEADEX V Gold PRO (1000W)
OSWindows 11 (22000.556)
PC構成
メモリOC設定

[AGESA 1.2.0.5]のBIOSバージョンは[7C35AMS.AB0]です。

一通りベンチマークを行った後、[AGESA 1.2.0.6]対応の[7C35AMS.AC1]へBIOSを更新し、同じ設定(※PBO2は有効)に戻した上で、再度ベンチマークを行いました。

Cinebenchの結果

Cinebench R20の比較
AGESAマルチスコアシングルスコア
1.2.0.511357608
1.2.0.611361612

Cinebench R20の結果は上記のとおりです。シングル・マルチともに4ポイント差しか生じていませんでした。正直、誤差の範囲な気がします。

Cinebench R23の比較
AGESAマルチスコアシングルスコア
1.2.0.5291571553
1.2.0.6292921561

Cinebench R23の結果は上記のとおりです。マルチでは135ポイント・シングルでは8ポイントの差が生じています。こちらも、何回か計測すると1.2.0.5が1.2.0.6のスコアを上回るケースもありましたので、誤差の範囲のようです。

そのため私の環境では、動作クロックの低下についても目立った症状は出ていないようでした。

最後に

今回は、MSI製Ryzen用マザーボード【X570 UNIFY】のBIOSを更新したお話でした。

[AGESA 1.2.0.5]の不具合情報を目にしたので更新を行いましたが、幸いなことに自分の環境では大した影響は出ていなかったようです。

ちなみに、スタッター問題への対応は[AGESA1.2.0.7]以降で行われるそうですよ!

それでは!

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