2021年: 某・保険販売代理店での話です。
11月の下旬より、営業担当さんから「XXX生命の保険料試算ツールで試算した結果が表示されない・印刷ができない」といった問い合わせが急に増えだしました。
この記事は、その問い合わせについての雑感です。
タイトルで思いっきりネタバレしとりますが、お暇な方はぜひお付き合いください
64bit版 Acrobat Reader DCに泣かされた話
問題について
エラー内容
11月・毎月恒例の月末対応でバタバタしている頃、営業担当さんから「XXX生命の保険料試算ツールで試算した結果が表示されない・印刷ができない」といった内容の電話が結構な頻度で来るようになりました。
各保険会社が自前で用意している[保険料試算&申し込みサイト]があるのですが、そこで試算した内容をPDF形式で出力・印刷してお客様にお渡しする、といった営業さんには毎度おなじみのフローで異常が生じているようです。
具体的には、webブラウザ(IE)上で試算→出力を押す→「Adobe Acrobat または Reader に問題があります。」 というエラーが出て先に進めない、といった状態です。
原因は…
この症状が出ている営業さんの端末をリモートで確認すると、ほぼ全員が64bit版のAcrobat Reader DCに切り替わっておりました…
どうやら11月中旬より、64bit版のAcrobat Reader DCが順次配信されているようです。
既存の32bit版が自動的に64bit版へ変わり、その結果、IE側でうまくAcrobat Readerを呼び起こせていない状態なのでしょうか…
いつの間にか勝手に切り替わるのは勘弁してほしいですね…
ちなみにこの自動更新と関連して、「PDFを開く際の既定のアプリが(Acrobat Reader DCから)勝手にChrome(Edge)に切り替わっている」といった問い合わせも、そこそこ来るようになりました。
最近「PDF ファイルの関連付けが勝手に変わった」と言う問い合わせが増えてけど、どうも Adobe Acrobat Reader DC が 32bit から 64bit 版に自動アップデートされてるらしく、これ多分、内部的に 1 回アンインストールされてるな(関連付け先がなくなったので、Windows が適当なものに代替設定)。
— Tsugawa/CubeSoft, Inc. (@tt_clown) December 15, 2021
こちらについては、ほかの方も同様の問い合わせが増えているようですね。
対応について
32bit版を再導入
更新されてしまったAcrobat Reader DCを一度アンインストールしたうえで、下記の公式サイトから32bit版のインストーラを入手し、片っ端から再導入していく作業に追われています。泣きたい
レジストリから自動更新を無効に
公式情報によると、レジストリから自動更新を無効化できるようです。
上記、段階的アップグレードの対象に該当するしないにかかわらず、意図的に Acrobat Reader DC 64 ビットへのアップグレードをブロックするには、Acrobat Reader DC 32 ビットがインストールされているマシンに以下のレジストリを設定します。
レジストリパス
32ビットマシンの場合
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Adobe\Acrobat Reader\DC\FeatureLockDown
64ビットマシンの場合
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\WOW6432Node\Policies\Adobe\Acrobat Reader\DC\FeatureLockDown
上記レジストリパスに以下値を作成します
値:bUpdateToSingleApp(REG_DWORD)
値のデータ:0
Acrobat Reader DC 64ビットへの移行について
であればグループポリシー(GPO)経由で自動アップデートを一気に止められそうですね。実施するにはテスト機等で慎重な事前検証が必要です。
一息のお供にどうぞ(´・ω・)っ旦~
それでは!
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